Joyファミリーの長女アイサが子供を連れて突然帰ってきた。
アイサは母親Joyの連れ子でJoyの現在の夫コロットと一緒になる前の子である、1年以上も親元を離れていた、そしてどこかでくっ付き合った男と生まれて2ヶ月になる子連れで帰ってきた、アイサは今16才になった15才で妊娠した事になる、結婚した訳では勿論無いが回りは夫婦と認めている、男は17才でお決まりのサイドカーボーイである、っと思っていたらアイサと子供を置いて男だけどこかへ行ってしまった、アイサに理由を聞いてみたら男の仕事はごみ集め、その仕事があるから別れて暮らすのだ、っと訳の分からない事を言っていた、どうでも良いので「なぜだ」とも聞かなかった。
アイサと一緒に帰ってきたのが次男坊13才のブッチョイ、しばらく見ないな〜っと思って居たらアイサの所にいた、長男の14才になるトイトイに比べすばしっこく、チョット悪でもあるが憎めない可愛い性格である、JoyはQuirino
通りとAirport通りの交差点角、BDO(バンコ・デ・オロ)の所で24時間オープンの商店を経営している、タバコやコーヒー、パン、あめ、ガムなどを売っている、店番は子供たちがしてるが、Joy自身も又手の空いた近所の人達もする、私も店番をやった事が有る。
店と言ってもご覧の通り露天商いである、一日の売り上げは良い時で1,000ペソ悪い時でも500ペソは有る様だ、販売原価は約売値の3割りだと言っていた。
Joyファミリーは前出の『
ファイブ・シックス』のお得意さんだ、完済を待って直ぐ又借りる、『ファイブ・シックス』もいくつか業者がいて2箇所から借りていた事もあるそうだ、実はそれは契約違反で業者にばれてしまい、一時期借入限度額を半分の1,000ペソにされてしまったそうである。店を持たないサイドカーボーイは借り入れ限度額500ペソだが実績や年数にもよるが、Joyの様に店舗を持つものは限度額が上がる。
借り入れ直後は写真の様にたくさん仕入れられるので商品も充実しているが、借り入れて半月も過ぎると商品がだんだん
心細くなってくる。
今年32才のJoyには子供が7人いる、一番上はJoyの16才の時の子供、長女のアイサ(16才)結局親と全く同じ道を踏んでいる、続いて長男のトイトイ(14才)、次男のブッチョイ(13才)、次女のトネット(7才)、三男のジェロ(6才)、三女のジェリカ(5才)、そして四女のアン(1才半)、トネットとブッチョイの年の差が離れているのには訳がある、現在37才の夫コロットがシャブで5年間投獄されていたため、又ジェリカとアンの間も罪状は盗みで逮捕、3年間牢屋暮らしだったと近所の人達が言う、これは皆口を揃えて言うから本当だろう、今では懲りたらしく盗みはやらないがシャブは隠れてやっているらしい。
長女のアイサは小学校3年まで行ってたらしい、長男のトイトイと次男のブッチョイは親戚の応援で何とか小学校を卒業したようだが義務教育のハイスクールは全く行っていない、トネットとジェロは全く学校に行っていない、親戚が援助をしてくれなくなったと言う。こちらフィリピンは小学校6年制、中学校は無く小学校を卒業すると4年制の高等学校、ハイスクールへ上がる、ここまでが義務教育、その次は大学で4年制となり、日本の様な中学制度は無い事によりフィリピン人の就学期間は日本人のそれより2年短い。
それでも小学校の卒業率は全体の60%ハイスクールまで含めると、全体の40%にまで落ち込む(社会的に公な発表はこれほど酷くは無いとされている)、しかしそれが証拠に同じ義務教育でありながら本当はそんな事があるはずは無いのだが、ハイスクールの数が小学校の半分ぐらいしかないのが現状である、大学の進学率はなんと全体の2%(
進学率から考える)が現実だが公では全体の30%(
外務省)となっている、しかしこれだと計算が合わない事になる。
ハイスクールを卒業した者(全体の40%)のほとんど(全体の30%)が大学まで行く計算になってしまう、そんな事はこの国では有り得ない、日本でさえ大学進学者は全体の49%なのである・・・っと思ったら但し書きがあった『職業訓練専門学校レベルのものを含む』と有った同じ条件だとすると日本は全体の72%となるが、それにしても30%は眉唾物である、現実は10%そこそこでは有るまいかと私は思う。
下町で働いていたり、暮らしている多くの若者に聞くと、ビックリする位ハイスクールまで卒業したものが少ない、っと言うか卒業したと聞くとこちらがビックリする位である。
しかも教育内容は酷いもので、こちらの小学6年生は日本の小学4年生程度の実力があるか無いか位である、学年が上がれば上がるほどこの差は開く、これは教科書を比べると一目瞭然である、それに加え中学校制度が無いため日本の子供達に比べると大学生になるまで2年も就学期間が少ない。
大学卒業後のレベルの低さは驚愕するほどで、私のゴルフの生徒には日本の一部上場のフィリピン駐在員が沢山いる、その生徒達の話はみな一致する、日本の企業が現地採用する時には日本の私立中学の入学テスト(これは日本の小学校卒業レベルと言う事)では50点取れる人は皆無と嘆いている、私もフィリピン人に「鶴亀算」や「流水算」「植木算」は大学卒業レベルでも問題を解ける人は10%もいないと思う。例えばこちらの小学6年生の学校内1番の優等生が日本に転向したらたちまち学年の最劣等生に転落する事間違いないであろう。
フィリピンは公では英語圏であり、公用語は英語となっている、しかしこれがフィリピンの進歩を妨げている事に間違いない、なぜかと言うと、フィリピンの国語はタガログである、間違えてはいけないのがフィリピン人の80%とまでは行かないだろうがまともに英語を話せない、日常会話は全てタガログであるため、アメリカの環境とは全く違う、アメリカで生まれれば小学校に行かなくても英語でしゃべれるっと言うか英語しかしゃべれない。
しかしフィリピンでは英語は学校で教わらなければ全く分からない、日本と同じなのである、しかし国民の4割がハイスクール(日本の中学校)もまともに出られない国で英語がしゃべれる訳が無い、わずかに日本と違うのは公用語は確かに英語を使う、例えば契約書類などは全て英語で書いてある、家を借りる時も英語の契約書を使うのだが、大家が用意した契約書を大家が理解できていないでこちらが質問しても帰ってくる回答に誰かに聞くために2〜3日掛かる。
パソコンも英語である、その為理解できない人が大勢いる、ソフトがあっても説明が全て英語のため理解できず使いこなせる人がメチャメチャ少ない、その為ソフトはゲーム以外はほとんど売れない。一時期タガログのWINDOWS
OSが出来る噂が出たが、単なる噂だけで終わった。
私は今パソコンショップを営んでいるが、フィリピン人のパソコンの使い方はヤフーメッセンジャーやスカイプなどでの通信手段、それとゲームがほとんどである、多分これがパソコンを持つ80%の人の使用目的だと思う、マイクロソフト・ オフィースさえ入っているパソコンにはめったにお目に掛かれない。
ではなぜ公用語をタガログ語にしないのか?視点を変えて・・・タガログ語にしない方が都合が良い人は誰か?言い換えて・・・・・国の発展を妨げると利益になるのはどんな人か?を考えれば答えに行き着くのですが・・・。
以前にもどこかのコーナーで書いた事がありますが、詳しくは公の場所では書けません。