目から鱗のパッティング!

以前こんな質問が寄せられた事が有ります。
『パタ−を教えていただきたいのですが、私は上りも下りもフックラインが苦手で、2〜3mのフックラインがほとんど入りません。スライスラインですとラインが何となく判るのですが、ちなみにパタ−のアドレスは両足のカカトをつけて左足を30°くらい開き少しオ−プンに構えます。』

下記はその時私が回答したものに手を加えて書き直しました。
フックラインのフィーリングが出ない症状は良く有る事で、逆にスライスラインが苦手な人もいます。
ほとんどの場合ドロー系の持ち球の人はスライスラインが苦手でフェイド系の人はその逆が多いようです。 ちなみに私は現在ドローを打っていますが、どちらかと言えばヤッパリ、フックラインが好きです。
しかしスライスラインが苦手と言う訳では有りません、私は大昔にある方法を会得してからはどちらも苦手意識は全く無くなりました。

イップス病も治ってしまうこの方法をお教え致しましょう
5mのパッティング・フォーム

ここで一寸余談を。
イップス病(Yips)ご存知ですか?色々なケースが有りますが、パターでは極度の緊張の余り手が動かなくなってしまい、50Cmを30Cmショートしたり、3mもオーバーしたり、それは可哀相な位酷い病気です。 私も沢山のイップス病を持ったプロを見て来ました、イップス病と言いますとパッティングが直ぐに思い浮かびますが、アプローチショットにも、又普通のドライバーの様なフルショットにもこの病気は出ます。

もう10年も前の話ですが、当事は自分でイップスとは思いませんでしたが、一時期アプローチが全くおかしくなった経験が有ります、多分あれがイップスだったのだろうと思ったのはそれが治ってから何年も過ぎた頃でした。



アプローチの時、練習の素振りではフィーリングが出るのに、イザ、ボールに向かうと、どうしても強く入ってしまいます、イップス病が発病する切っ掛けとなった、有る大会の時などは、グリーン右10Yからカップインまで6ストローク掛かったのは今でも忘れられません。

その大会初日のスタートホールです、プロでも大会初日のファーストショットは緊張するものです、私は距離は出ませんがショットは曲がりません、480Yパー5の短いスターティングホールは左右に並木の様に木が並んでいて、それを超えると1ペナルティー、しかもフェアーウェイは30Y位と狭く250Y左に長いバンカーが有ります。

10mのパッティング・フォーム



ホールは私の得意なホールです、ドライバーはフェアーウェイセンター、
残り200Yそこそこの絶好のポジション、ピンは奥に切って有りました、少し打ち下ろしのセカンドを5アイアンか4アイアンで打ったと思います、ボールは小さな砲台グリーンの右10Yにこぼれました。

この位置なら楽にバーディーのはずです、元々ショートゲームには自身が有りましたから、これは幸先がいいぞ!っと思ったものです。 サードショットはグリーンまで10Y、ピンまで10Y足らずの易しいアプローチ、柔らかいボールで砲台グリーンのピン手前5Y位に落として上げれば良い訳です、素振りでフィーリングを出してボールに向かいました。

その時急にグリーン反対側のバンカーが気に成り始めました、そのバンカーは私のボールとピンを結んだ丁度反対側に有り、砲台グリーンの為ここからでは見えません、そのバンカーには殆ど砂が無く、ベアグラウンドに近い状態なのを知っていました。
練習ラウンドでそこへ入れてマイッタ事を思い出したのです、セカンドショットをここへ持って来たのも、そのバンカーを避ける為でした。

ボールにアドレスした時、練習ラウンドの事が頭を過ぎり、『オーバーは駄目だぞ!』っと自分で自分に言い聞かせた瞬間、アプローチのフィーリングが消えてしまいました、仕切り直して素振りすると何とも有りませんが、ボールに向かうとフィーリングが出ません、これが私のイップス病の始まりだとはその時思ってもいませんでした。

かなりの時間を費やしたと思いますが、フィーリングの出ないままでも打つしか有りません、強く打ちたくない!っと思っているのに、どうした訳か私の意とは反対に、強いインパクトの感触が手に伝わりました、ボールは入ってはいけないバンカーに入り、やっとの事でホールアウトした時、スコアーは8のトリプルボギー。

その後3ヶ月か4ヶ月の間こんな事が続いた様な気がしますが、私が幸運だったのは、それがイップス病と気が付かなかったのが良かったのか、自然と直ってしまいました。、もし私がイップス病を意識していたら、今でも同じ事をやっているかも知れません、『病は気から』っとはよく言ったもんです。
下のパッティング・フォーム分解写真は、真正面からでは無いため、黄色い三角形のセンターにグリップが来ていない写真が有りますが、実際は全て三角形の真ん中に来ています。もし常にセンターに来ていない様ですと、肩の動きと一緒ではないと言う事に成ります。








話を戻します
USツアーでスライスラインが全く苦手なプレイヤーがいます、彼は悩み続け思い切った手段でそれを克服し、ツアーライセンスを見事奪取したのです。

彼の名前はフランス人プロJean Van de Verde(ジャン・ヴァン・デ・ヴェルデ)そして彼が発案した方法とは苦手なスライスラインを全て得意なフックラインに 変えてしまう事でした。

どうしたかお解かりですか?彼を見た人ならお解かりと思いますが・・・。 答えはスライスラインが残った時は左打ちをするのです、そうすれば全てフックラインで打つ事になります、まあこれにはかなりの練習時間を用意しなければ成らないでしょうが。

手首だけのストローク、これだと真っ直ぐボールを打つ事は難しい。


それほど悩む問題ですから質問者の悩みも理解出来ますパターの引っ掛け、押し出しは体のブレが殆どです、カップインするまで頭を上げない我慢が必要ですが、この当たり前で単純な行為が頭で考えている程易しい事ではないのです。
しかしこれは絶対守らなければならない事でも有ります、パッティングの前提は頭を動かさない事から始まります。

パッティングスタイルは色々有ってどれが良いとは言いがたいのですが、基本は有ります、『パターは肩で打て』です。

私はこの方法を会得してからパッティングにスランプは全く無くなりました、フックラインだろうと、スライスラインだろうと、元々パッティングは真っ直ぐ打ち出すものです、自分でスライス回転やフック回転を与えて打つのは難しく、又、そんな事をしなくても良いのです『真っ直ぐ打てる!!』この自信さえ付けばパターは見違えります。

文面ではなかなか上手くご理解頂けないと思いますが、出来るだけ解り易く書いてみます。
『パターは肩で打て』っとは肩の付け根から腕、手首、手を固定して全てをたった一つの動きに集約してしまうのです。ショートパットに良くミスが出る多くの人に見られる間違いは、頭が固定されていない、手首と、腕、肩の動きがばらばらで、いつも同じ動きがし辛いため、クラブフェイスを一定の軌道で動かすスウィング出来ないからなのです。

そこでばらばらに動いている肩、腕、手首、手を一緒に同じ動きをする方法が無いかと考えました。 それが肩の動きだけでパターをコントロールする事です、パッティングの時押し
肘、肩、手首の動きがばらばら安定したスウィングは出来ない。
出したり引っ掛けたりする原因は肩と腕と手首が自由にばらばらに
動いてしまうからです、これを全て固定して、肩の動きだけ
でストロークします(パッティング・フォーム分解写真参照)。

しかしこれには練習が必要です、私の生徒の中でもすぐに出来る人は皆無といって良い位居ませんが、続けて3日ほどやれば出来る様に成ります、しかし出来たかどうかは見てみないと解りません、出来ている様で出来ていないのです、練習方法はこうです。

まず目をつぶります、パッティングスタイルは自由ですが、両脇を固めて腕が自由に利かない様ロックします。その時腕や手、手首もロックしてやはり動かないようにします。そしてゆっくり、本当にスローモーションを見るようにゆっくりです、肩だけを左右に動かします、それに連れてパターヘッドが動きます、肩が波打って動かない限り(肩が波打って動く事など有り得ませんが)パターヘッドは真っ直ぐ動きます。

目をつぶる理由は肩の動きだけでヘッドが動いているかどうかを感じ取るためです。

このストロークで15mは十分打てる様に成りますが最初は無ずかしいと思います、しかしそれ以上はこのうち方では難しい点が有ります、何しろリストも腕もロックしているのですから、ですから15m以上のパットを、カップインを狙って打つ人にはこの方法はお勧め出来ません、せいぜい10m未満のパットなら正確にパッッティン出来る事には、適していますが・・・。

このストロークが完成すると、真っ直ぐ打つ感覚とショーパットに自信が付きます、フックでもスライスでも不思議と苦にならなくなります、ほとんどの人はその実感が出来たと言います。




次に『フォローを取る事が大切だ!』っとよく言われますがなぜでしょう?
もしクラブフェイスを打って終わり、言い換えればインパクトでクラブヘッドを止めたらどういう現象が起こるでしょう?・・・・クラブヘッドを止めるのには勿論止める為の力が必要です、実はその力がクラブフェイスの向きを狂わすのです。

2mの真っ直ぐなラインのパッティングをする時、フェイスが1°向きが狂ったら、そのパットは入るでしょうか?
外れるでしょうか?
これだけ頭が動いてはカップインは望めません



答え:「ホール」の直径は約10.8Cm(4.25インチ)と決められています、半径は約5.4Cmです。

2mの直線で1°狂うと約3.5Cm 方向はずれます、っと言う事はカップインする、っと言う事に成ります、 ところが1.5°狂うと5.23Cmずれて、パッティングの強さがカップにやっと届く位ならば入る可能性が有ります、それ以上の狂いは0.1°で有ろうともカップインしません。

これは飽くまで計算上の問題ですが。参考にどの位の距離が何度狂うとカップイン出来ないかを表にして見ました、ご参考までに。

実際のグリーン上で真っ直ぐなラインは余り有りません、しかも芝の目も有ります、しかしクラブフェイスがほんの一寸狂うと全くカップインしないのはお解り頂けたと思います。

その為クラブヘッドを急に止めるような事は絶対しない方がクラブフェイスの狂いが少ないっと言う事で、フォローを出し、クラブフェイスに無理な力を与えない、っと言う事です。

次に『カップインまで頭を動かさない事が大切だ』、っと言われるのはなぜでしょう?
パッティング・ストローク中に頭が動く人はかなりいます、純粋に頭だけ動かすのであればストロークに影響与える事は少ないと考えられますが、はたして出来るでしょうか?

頭が動けば肩がそれにつられて動くのが普通、肩が動けば腕、手もそれにつられて動くのは至極当然の事、頭が30度動いたから、手迄30度動くとは申しませんが、パッティングとは1度、2度がカップイン出来るかどうかの分かれ目です、それを 考えれば頭が動く等お話に成ら無い程とんでもない事なのです。

下半身を動かすな、腰をアドレスのまま保持しろ、等など他にも注意する所は有りますが、パッティング・ストロークで動かせっと言われる所がたった一箇所だけ有ります、何処も動かさなかったらパッティングは出来ませんから当たり前と言えば当たり前ですが、それが肩です。

どの教科書にも肩を動かしてパッティングする様に書いて有りますが、その他全てをロックしろ、っと書いて有る教科書はまだお目に掛かった事は皆無です。

しかし考えて見ても合理的なストロークで有ると思いませんか?
3箇所を動かすよりも、1箇所だけ動かせばそれだけ単純にもなり、狂いも少なくなる訳ですから。 パッティング・ストロークは上半身、下半身共全てをロックし、肩の動きだけを開放すれば、10m迄のパットに断然威力を発揮する事請け合いです。

ストロークの次は距離感です。 これは形ではなく人それぞれの感覚の問題で、こうすれば距離はピッタリ合うっと言ったものは有りません。 しかし距離感を養う練習方法は幾つか有ります、それを根気良く、毎日々々繰り返し繰り返し、反復練習して距離感を養うしか有りません。

ドリル1、50Cmのパット練習。
これはかなり効果を上げます、ストレート、スライス、フック、上り、下りそれぞれ50Cmのカップインを練習するのですが、普通に打つのでは有りません、まず最初は出来るだけ強く打つのです、ボールがカップの向こう側に当たり、ギリギリ飛び出さない位の強さでカップインを狙います、次にやっとカップに届く強さでカップインを狙います。

これを交互に繰り返します。これでインカップする強さには随分幅が有る事が解ると同時に、スライスやフックも打ち出されるボールの強さにより随分幅が有る事が解ります、又上りと下りでの感覚の違いもはっきりと掴めます。50Cmが掴めたら1mに伸ばしましょう、距離感は間違いなく養われます。


ドリル2、カップイン手前で止める練習。
これはカップインさせてはいけません、カップインするカップ寸前でボールを止める練習です。自分の思った距離を打つ練習です、集中力を養う練習にも成り、お勧めのドリルです、これは2m位から始めると良いでしょう、もし5M位からでもカップ寸前に止められるようになったら、もう距離感はバッチリです。

ドリル3、基準のストローク。
これは感覚というより具体的に自分の基準距離を持つ事に主眼を置いたドリルです。
応用範囲も広くどんな場面でもその場のグリーンでスピードを合わせる事が可能ですが、かなりの練習量が必要です。

私のストロークは写真で解りますように、肩だけのストロークです、足はややオーップン、これは肩の動きが一番スムーズに、ターゲットに真っ直ぐ出る場所を見付けた所が少々オープンスタンスだっただけで、人によってはストレートにフィーリングが合う場合も有るでしょう。ボールの位置は両足のほぼ真ん中です。

そしてテイクバックの時の基準点を決めます、これは何処でも良いんですが、私の場合、アドレスの位置で見て、右膝とシャフトが重なった点を基準にしています。そしてそこから無理の無いストロークで打ってどの位転がるかをチェックします、最初はこれを何回も練習しました、自分の基準作る為の練習です、10回パットして10とも同じ所へ止まるように成った時自分の基準が完成したと言う訳です。

いつも練習するところはVillamorの練習グリーンです、私は平坦で約5.4mです、これさえ出来ちゃえば後は全てこれの応用です、10mならこれよりも外手が体の外へ出る位っとかです。遅いグリーンならば膝だと4mとか全てのグリーンで応用が利きます。

ストローク、距離感、と来れば次はボールの曲がりです。
『プロサイド』、『アマチュアサイド』と言う言葉を聞いた事が有りますか?『プロサイド』を通る、とはカップを過ぎる時、傾斜の高い方を通り過ぎる事、その反対にカップを過ぎる時、傾斜の低い方を通り過ぎる事を『アマチュアサイド』を通る、っと言います。分かり易く言いますと、フックラインの時、カップの右側を『プロサイド』、左側を『アマチュアサイド』っと言います。

『プロサイド』に外れたボールはカップに寄って来ますから、入るチャンスも有りますが、『アマチュアサイド』に外れたボールはカップから離れていってしまいカップインのチャンスは有りません、こんな事でこの様な名前がついたのではないかと考えられます。

ショートしたボールとオーバーしたボールに言われる事と同じ事が言えるのです。

曲がりを多く見る事を、『厚めに狙う』少なく見る事を『薄めに狙う』とも言います。
曲がるラインは『厚めに』『プロサイド』を狙って打つようにしましょう。


次にボールの曲がり幅を推測する方法をお教え致ましょう。
グリーンの傾斜を計る方法は幾つか有りますが、最近よく見る機械を使って計るなど論外です、グリーンの傾斜は計る順序が有ります。

まずグリーンに乗る前ショットを打ったらグリーンに近付きながら大まかな傾斜を把握します、次に必ずカップの向こう側からカップを挟んで傾斜を見ましょう、この時注意するのは自分のパットの番に成ってからカップの反対側へ行って見るのでは他のプレイヤーだけでは無く、後続のパーティーにも迷惑が掛かります、プレイの遅いのはゴルフ場に置いて大迷惑です、たまに見掛けますがこれは皆に嫌われるので絶対にやめるべきです、自分の番が来る前にカップの向こう側へ行き傾斜は確認しておく事です。

自分が最初に打つ番の時は余り時間が有りません、ボールにマークをする前に、直接カップの反対側へ行きます、マークをしない理由は2つ、1つは時間の節約と、もう一つはボールマーカーだと小さすぎて目標が見ずらい為です、歩きながら横からも傾斜が解ります、パッティング・ラインも注意して見ましょう、途中に小さなこぶも発見出来ますし、小さな石も発見出来るでしょう。

その時カップの右側から行ったならば、帰りは左側からボールの所へ帰って来ます、その時もやはり傾斜やパッティング・ライン上を注意して見ましょう、これでボールとカップまでのパッティング・ラインを一周した事に成ります。

次にボールをマークして拾い上げキャディーに拭いて貰いましょう、ボールを拭いてもらっている間に、今度はボール側からカップを見る訳です。

カップの反対側から見たのとは感じが違う場合も有ります。 ここ迄でグリーンのチェックを終わらせますが、まだ決心が着かない時はキャディーに聞くのも良いでしょうし、『パターを垂直に立てて傾斜を計る』(後記します)のも良いですが、時間は掛けられません、グリーンに乗ってからパットする迄に掛けられる時間は長くても2分です。
これは9ホール2時間以内のプレーを心掛ける大切なマナーに関係が有ります、120分で9ホールですから一ホール15分掛けていては間に合いません、グリーン上で一人が2分使ったとしたら4人で8分です、毎ホール4人が2分も掛けていては3時間でも足りなくなります、スピーディーに動作は行い、イザパッティングの時にはコンセントレーションを高めて集中しましょう。
『パターを垂直に立てて傾斜を計る』
ボールとカップとを結んだ線の真後ろに中座し、パターを垂直に見える様に(注:後記)セットする。 パターのシャフトをボールのセンターに重なるようにセットする。 カップがシャフトの右に見えればスライスライン、左に見えればフックライン、シャフトにボールとカップが重なればストレートラインと言う事に成るのですが・・・。
ここで大きな問題が有ります、上記に『パターを垂直に見える様に』っと有ります。
これはどう言う事なのかを説明します。 パターは一部の物を除いて垂直には下がりません、なぜだかお解りですか?
これを理解していないとラインは測れません。
今まで色々な教科書を見ましたがこれに付いて詳しく書いて有る教科書が見当たりませんでした、これを知らないととんでもない事に成ってしまいますので詳しく説明します。

自分のパターを良く観察すれば分かることですが、グリップを上にしてダランっと垂らすと重心が何処だか分かります、決してシャフトの延長線上では有りません。

もしヘッドが付いてなければ勿論シャフトの延長線上が重心となり、シャフトは真っ直ぐのままです、しかし現実はヘッドが付いています、良く見て下さい、シャフトが真下に垂れている様に見えるのは2箇所しか有りません。実はこれも見えるだけで横から見れば真下を剥いている訳では有りません、その他は必ず左右どちらかに傾いています。

写真@を見て下さい、後ろのオレンジ色の棒は地面に垂直です、シャフトは殆ど棒と重なります、これは真っ直ぐに見える位置にセットしたからです。

写真Aを見て下さい、シャフトは左に傾いています、今度はヘッドの向きに注目して下さい@とAの違いはパターヘッドを90度回転させて撮った写真です、Aのままでラインチェックしたら大変な事に成ります。

真っ直ぐのラインはスライスになり、フックのラインはその度合いがゆるくなるか、間違えるとスライスに見える場合も出て来ます。

これが理解できていないと、ラインチェックが出来ないと言う事が理解できましたでしょうか?

ここで又注意を一つ、よくアマチュアの人に多く見られるのは一生懸命パターを目の前に持って来て長い時間観察している風景です、あくまでもこの動作は目安にしか過ぎません、プロが見ている時間はせいぜい2〜3秒です、意味も解らず長々と時間を掛けている人に上手な人を見た事が有りません、プロが見ますと動作や仕種でその人の技量が解るものです、何をやるのでもその意味をちゃんと理解して置きましょう。




では、どうしたら正しいラインチェックが出来るのでしょうか?。
まずパターをルーズにして写真EFの様に持ちます、次にヘッドの位置を狂わない様にそのままシャフトを真っ直ぐに立てればセット完了です写真G。
これでパッティング・ストロークの方法も解った!!、距離感もOK!!,傾斜の測り方もバッチリ!! 後はどの位曲がるかの判断だけです。

最後は、ターゲットの狙い方のコツをお教えしましょう。
難しい事では有りません、もうすでに実践している人もかなり居るはずです。

写真Hを見て下さい、ボールが2つカップを挟んで等間隔に並んでいます、これが実は味噌なんです。

次の写真Iを見てピンっと来た人は立派です、まずターゲットを真っ直ぐ狙って見ます、フックラインでもスライスラインでもです、そうすると不思議な事にもしカップに向かって真っ直ぐ打ったらどの変に外れるかが解って来ます、実際にやって見て下さい。

何処から回してカップに入れようか、どの位膨らましたら良いだろう、っと考えると、非常に難しく成ります、まず、カップとボールを結んだ後方線上に中腰に成り、カップに真っ直ぐ打つイメージを描いて下さい、もしフックラインなら左に曲がる訳ですが、あ〜ら、不思議、ボールの止まる位置が見えて来ます。
そして仮想停止位置とカップと結んだ距離だけ、今度はカップの右に打てば(写真J)カップインっと言う訳です。

是非実践で使って見て下さい、漫然と考えていた時より遥かに自信を持って打てる様に成りますよ。

まだまだパッティングにはチェックすべき点が多々有りますが、第一回目の講義はこの辺までと致します。 ご参考になれば幸いに存じます。