連載手記『エッペのケツ』騒動記七
第一章 エ〜エ!ウッソだ〜!!フィリピン自動車保険会社の醜態
その13 エッペのキズ完了!!


今日も新たな登場人物はだ〜れも居ませんでした。
こう古い連中ばっかりじゃ、いけないな〜!この次当りに誰か出て来てくれないと、新鮮味に欠けて来るね!!


13,『エッペのキズ』修理完了!



『ちょッちょっと待って下さい、そんなに怒らないで冷静にお話しましょう、私が貴方の車がどこに有るか何て分かる訳無いじゃないですか、見ても居ないのに、何か合ったんですか?まさか盗難なんて事無いでしょう?』
『お前めえさん今何んてった?ああ!見ても居ないのに!って言ったなあ?ッて事あヤッパリ何んにも確認してねえって事か?だあらこんな事になるんでいっ!スットコドッコイ!!』

『どう言う事でしょうか?スイマセンまだ良く解からないんで・・・?』
『ようし!教えてやら!俺のエッペはなあ、フォードにまだ有るんだよ!』
『フォードに?有るんですか?取りに行かなかったんですか?』
『てやんでえ、べらぼうめえエ!!いいか!今ここでだ!、俺の目の前めえでだ!、直接お前めえさんが!、フォードに電話しろっ!!、そして俺のエッペがどう成ってるかチャント確かめろい!!』

野朗何が何だか解かれねえまま、フォードに電話した、英語はまあまあ出来る、電話で相手と話しながら私を横目でちらちら見てる、顔も青色に変色だ、さっき此処に来た時は黄色だ、日本人だからしょうがねえ、そして俺が怒った時から赤く変わって来た、そして今度は青だ、何かと一緒だねこりゃ。

私が怒っている訳が解かったらしい、話の中身は指示書の送った、いや受け取ってないの水掛問答(みずかけもんどう)を暫らく続けた後、保険屋が耳の手配をする様頼んで電話を切った。

『あのお〜、どうも手違いが有った様で〜、耳がまだ届いていないそうです、もう一度催促するように言いましたが〜、その〜』
『おう!ホソダレメの、いやさオオム野郎ッ!俺が英語が解からねえとでも思って嘘ついてるのか?それとも何か?何とか又俺を誤魔化して、てめえのミスをフォードに擦(なす)り付けようって魂胆(こんたん)か?』
『・・・・・・・。』
『どう何んでい!黙ってちゃ解からねえや!何とか返事しろいッ!!』
『申し訳御座いません、弁解の使用も御座いません。』

とうとう降参しやがった、が、もうちょっといじめさせろ!、気がまだ済んじゃいねえ!。
『頭なんか下げろっ何て言ってネエやっ!んな事言わずに、おう!弁解しチくれよ!!さっきみてえに、嘘の塊でよ!!』
『・・・。』
『おいッ!オオム野郎ッ!なめんじゃネえぞッ俺っちを!、車が当て逃げされたのはいつだったかなあ、おいッ!いつだったか聞いてるんだヨ!・・・・オイッ!答えねえか?それともそんなに昔の事で忘れたか?聞いてんのかっ!コラッ!』
『・・・・。』
『もう6ヶ月も経つんだよ!お前めえの知らないトコで俺は動いて、車は3週間もありゃアおつりが来る程のキズだって事たぁ、もう割れてんだッ、なッ、所がお前めえさんの度重なるドジで半年だ!俺はやくざじゃネエから落とし前めえを付けろとは言わねえが、心境(こころもち)としちゃあそんな気持よ!』
『申し訳御座いません』

無言状態が暫らく続いた後、もう許してやるか、そして私はこう言った。
『もう言いてえ事ぁ全部喋っちゃった、この事あもう言わネエが、一つだけどうしても聞き手え事がある、正直に答えてくれるか?』
『はい』
『ヨシッ、それじゃ聞くが、お前めえさんのやり口ちゃあ、どうも保険屋のそれとは違う様に見える、今までもそんな感じでやって来たのか?』
その答えに私は今度こそ『うっそだろ〜?まさかフィリピンだからってそれはないだろ〜?』っと又2度目の開いた口が塞がらなかった。

『実は日本とフィリピンでは保険会社がするリカバリーの方法が違います、日本では事故等があった場合いは保険会社が中心に成って解決するのですが、フィリピンでは保険会社は前に出ません、解決までは契約者が全て処理して、終わった時に保険金をお支払いするシステムです。』

これは本当にその時言った言葉、これには驚いた。
『それじゃ、もし死亡事故があった場合も保険屋は何もせず俺が全部始末して、最後に保険屋が出て来て保険金を払う、って事か?』
『その通りです、ですから今回も私は出来る限りのお手伝いをした積りだったんですが・・・』
『一寸待てよ!おまえさん、此処は外国だよ!俺が自分で事故の始末を付けなきゃ成らないなんて思っても見なかった。しかし前に契約していた保険屋はそんな事は言わなかったぞ、幸い今まで事故を起こした事は一度も無いけど、フィリピンの保険屋だったがね』

『それは不幸中の幸いです』等と訳の解からない事を言われて、最後にエッペの事、今度こそヘマをやらかさない様言い聞かせて分かれた。 私は保険屋と別れた直後からさっきホソダレメのオオム野郎が言ってた事故後の処理に付いてあっちこっち問い合わせたが、保険屋の言った事とは違い、全て会社が処理するから、当事者同士で解決する等と言った事は全く無いと異口同音であった。

ホソダレメのオオム野郎の保険会社は日本の保険会社と提携している、私は日本のその会社に電話して聞いてみた、これはとても重要な事で、もしホソダレメのオオム野郎が言う事が間違っていなかったら、とんでもない事に成りかねない。 そして日本からの答えは.。

『当事者同士で解決して、保険会社は一切フォローしないなどと言う事は出来ません』
『出来ません?っと言う事は?どういう事ですか?』
『保険金をお支払いするのは当社です、当事者同士で勝手に支払い金額を決められる物では御座いません、もしそれが出来たとしたら、保険会社は会社を維持も出来ませんし、保険会社そのものが成り立ちません、保険会社の仕事の根幹(こんかん)が事故後処理の交渉です』

な〜るほど、言われて見ればそうだ、こっちで勝手に金額を決めたら保険屋は直ぐパンクだ。 じゃ何でホソダレメのオオム野郎はあんな事いったんだ???奴の真意(しんい)が全く解からなかった。

エッペがヤット引き取れる事になったのはそれから1週間後だった、そこで又小さな事件が2つ程あった、 これも詳しく書くといつに成ったら『エッペのケツ』に戻れるか、私自身解から無く成ってしまうので事後報告位で勘弁させて頂きます。

一つは免責分の金額が不足になった事、これは免責分は一定ではなく総修理額の割合で変わって来るからで、耳の分を請求して来た事、もう一つは最終的にエッペを引き取りに言った時、突如(とつじょ)として、しかもタイミングよろしく、エンジンが掛からなくなり、ダイナモ(古いね!今はオルタネーターです)がいかれたっとフォードに言われ、スッタモンダした挙句、今度はバッテリーが寿命でした、に変わり、最後はチャージしたら大丈夫でしたに変わってエッペは出せたがこれに2日掛かった。

私はこの問題に対して一貫してこう言い続けた『入れた時は何でも無かった!修理工場へ入れて壊されたんじゃ、納得できない、入れた時の状態で返せ!』っと何を言われても突っぱね通した。

この問題は覚えておいて下さい、後からも又出てきますから、どうもフィリピンでは常套手段の様です。

もうこれ以上細かく書く気にも成らない、兎に角エッペは戻って来た。
その後で奴から電話が入って『良く調べたら自分の言った事は間違いだった、全て会社がフォローします』
『バカ野朗ッ!!』と奴に向かって最初で最後の言葉をとうとう言った、
『そんな事も知らねえで保険屋やってたのか?!!良く恥ずかしくねえな!お前とは一切付き合わねえッ!!』
電話を一方的に切って、『エッペのキズ』騒動記は幕を閉じる事が出来ました。

真に簡単では有りますがこれにて一件落着っと言う短いお話でした。
皆さんお疲れ様でした・・・、って終わった訳では有りません、この次からはいよいよ本番『エッペのケツ』の続きです。

第一章 エ〜エ!ウッソだ〜!!フィリピン自動車保険会社の醜態
・・・終わり

続いて・・・第二章 エ〜エ!ウッソだ〜!!フィリピンの実像と疑惑
・・・始まり















1、エッペのケツ再開!!


さてとこれで『えっぺのケツ』に心置き無く戻れます、しかし一寸待って下さいよ・・・。
やだなあ『又かよ!comecome !』って顔して〜!違いますよ!横道には行きません、かなり神経質に成っていませんか?横道の事、私はどこまで『エッペのケツ』を書いたか戻って調べて来ようと思っただけです、確か10ページ程前だったと思います。

でも私は横道に行くのが大好きです、よ〜く監視をしていてくれませんとすぐ横道に入ります、チョットした路地位なら直ぐ戻ってこられますが、今回の『エッペのキズ』位の横道ですと10ページは必要に成って又皆様をイライラさせる事に成ってしまいます、私の行動、いや筆先、イヤ!これも違う!!、キーボードだから指先だ!!(コレジャなんかスリみてえだなあ、俺は)にご注意をお願いします。

皆さんは戻るのが億劫(おっくう)でしょうから、『エッペのキズ』に移行する前の所から始めましょう。
ここの次から保険屋の話に逸(そ)れて言ったんです、さて、はたして思い出して頂けますでしょうか・・・・?。

しかしヤッパリ修理に出さないといけないが、いったいどこが良いだろう、フォードの修理工場は何箇所かある、以前車をぶつけられて保険屋の指定で入れたアラバンのフォードは酷(ひど)かった。 (横道に逸れないと以下に続いたはずでした・・・。)

それじゃあどこにする?まあ良いか慌てなくても、夜はケツを落として寝てるが朝になったら持ちゃがるから、『急いては事を仕損じる』、『急がば回れ』、『犬も歩けば棒に当る?!』っだ。皆知らないでしょうね?これは諺(ことわざ)って言って昔の人が考えた言葉なんですネ〜。

それでは知らない皆様の為に解説をしますと・・・。 急いては事を仕損じる=急ぐと必ず損をする、急がば回れ=急ぐんだったらその場で回れ、犬も歩けば棒に当たる=急いで歩くと犬は棒に当たって怪我をする、全て物事はゆっくりやれっと言う中国の哲学者が言った"格言"です(信じてくれる人が一人でもいてくれたら、その人に感謝)。

一寸教養が邪魔だねえ、聞こえよがしだよこれじゃ、いやらしかったかな?。 しかし実際はそうでは無かった、善は急げっと言うが悪もヤッパリ急ぐべき時は急ぐのが常識(じゃあ、修理に出すのは悪って事か?どうも今一、自分で言っている事が自分自身で信じられないね〜??)、

当然の事である、故障しているのは事実、ゆっくりなどしていたら他の箇所に負担が掛かり、それこそ一大事に成りかねないのを何で私は考えなかったのか、今考えると修理に出す事、その事自体が億劫(おっくう)に成っていたので有る、何たって『エッペのキズ』でくたびれ果てている、懲り々々(こりごり)もしている、その事件からまだホンの数ヶ月しか経っていない。

『又かよ!』っと思っていたし、『動く内は乗ってろ!』っと半分捨て鉢(すてばち)的な考えも有った。
それから2週間経つ間にエッペに異変が起きている事に私は気付いていなかった。
朝起きてエンジンを掛ければ、最初は5分も掛からず上がっていたエッペのケツが2週間経った今は10分以上も待っていないと上がらなくなっている。

しかし上がってしまえばその日は何でもないのは変わりないが、問題なのはこの10分以上も掛かっている事を実は私は知らなかった、毎朝私が出掛ける時にはもうケツは上がっていたからである、気を利かせて(っだそうで有る、半壊のドラ曰く)私が出掛ける前にエンジンを掛けてエッペのケツを上げていた。

それが判ったのはドラがデイオフの日、エッペがカラー・コーディングの日で有った。
日本でお読みの方の為に・・・フィリピンではプレイトナンバーの末尾の数字で車が一定の時間(AM7:00〜PM7:00)使えない日が有る、末尾1と2は月曜日、3と4は火曜日、後はお解かりと思うが土日祭日はコーディング無し、・・・・これって前に一回書い様な・・・。、しかし中には上手い手を使ってそれを逃げてる奴もいる・・・・
どういう手段を用いるかというと、実はズッコする方法は幾つか有る。
そもそもフィリピンの交通事情は・・・止めときましょう、やっと戻ったばかりだし、この話は絶対又長くなる。

夜7時は戒律(かいりつ)の解ける時間、その後夜の仕事で出かける、っと言っても間違ってはいけない、皆によく言われるからお断りして置くが、決して夜鷹(よたか)をしにいく訳でない、ティーチングである、夜鷹も立派な仕事だがゴルフのティーチングだってそれに負けない位立派な仕事と自負している。

いつもはコーディングの日はスペゴン(初耳の方は最初からお読み下さい)で行くのだが縛(しば)りの時間も過ぎていたし、今日はエッペで行く事にした、フィリピンの私の生徒は、皆なゴルフに真面目に取り組んでいる、その日も7時半、と8時半の予約が有った。

今日一日エッペはお休みだった、ケツも落ちるトコまで落っこちている、『よし!こいつのケツを持ちゃげるか!』っとエンジンを掛けたが5分待っても上がらない、あれ!へんだぞ!っと気が付いたのはその時だった、まともにケツが持ち上がるまで10分以上はたっぷり掛かった。

『こいつあいけねえや!』 初めて危機感(ききかん)を持ったのがその時である、何でその時なんだ?とっくに知ってる事じゃない?5分は異常じゃなくて、10分だと異常なのか?今更危機感?
それじゃ2週間前大蛇にかまれて、今頃、痛え!って言っている様なもんだ、鈍感(どんかん)だね、お前さんは!っと自問自答しながら、スペゴンに乗り換えて練習場へ向かった。

しかしこんなに症状が悪く成っている事が判らなかった、頓馬野郎!半壊のドラも何で言わなかった!?そうです、私が言えと言わなかったからで、悪いのはヤッパリ私ですが、こんな事初めての体験で先の事は読めなかった。

『急がば回れ』って言って、ホンとにその場でグルグル回ってやがる自分がイヤに成ってくる。

明日こそ真剣に修理屋をどこにするか決めて・・・。

続く・・・。

約1年間にも渡り、私を悩み続けさせた車の故障、          フィリピン自動車修理工場のダマシやズルの実態を
その故障発見から修理完了までの長い道のりは、          全てさらけ出した貴重な実体験記録、涙と笑いで綴った
常に付きまとうフィリピンならではの大ジレンマと           一大悲喜劇 『エッペのケツ』騒動記 新連載開始しました。
戦い続けなければならない長く苦しいものでした。
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第二章 エ〜エ!ウッソだ〜!!フィリピンの実像と疑惑
その1 エッペのケツ再開!!