「おいらに聞かれたってしゃんねぇやな、それにさっき素人じゃあねぇ、
って言ったけんど、素人じゃあねぇか、おめぇさんは、旅行会げぇ社
でも何でもねぇや。」
「冗談言うねぇ、俺っちはレッキとしたプロゴルファーだ、ライセンス
だって有らぁ。」
「カッツアン、おめぇさん何んか勘違いしてねぇか?、25年めぇはプロ
やめてアマチュアだろうが。」
「おぉっとぅ!、そうだってぃ、じゃぁきっと勘違ぇだ。その時ゃぁ、んな事
言ってなかった。」 「もういいからよ、その先どうするんでぇ?。」
「ヨッチャン、めぇにも話した事が有る様な気がするがね、も1回だけ言っ
とかぁ、こらぁ芝居やテレビドラマじゃあねぇんだぜ、俺っちの体験談よ、
“この先どうする“はねぇだろう”その先どう成った“だろうが。」
「やあ、すまねぇ、カッツアンの話聞いてると映画の話かと勘違い
しちゃって・・・。それでどうしたい。」 「おぉよ、ここがオケラの思案橋だぁ。」
「なんでぇ、その『オケラの思案橋』ってなぁ?。」
「あれぇ〜っ、ヨッチャン知らねぇのか?『オケラの思案橋』、
皆んなよく言ってるじゃねぇか、(最)せぇ近。」
「ホントかい?カッツアン、あんたよく勝手に言葉ぁ作っちゃうからねぇ、
どうも信用で出来ねぇや。」 「おめぇ、『思案橋』知らねぇのかっ?」
「そんなもん知らねぇでかぃ、長崎に有るやつだろうが、歌にだって有らぁ。」
「ほれみろ!知ってるじゃねぇか、なっ、誰でも知ってんだろっ?。」
「じゃっ、『オケラ』がくっ(付)ちぃてんなぁ何んでぇ、知らねぇよ、俺ぁ。」
「そうかっ、『オケラ』が解んねぇのか。あんなぁヨッチ・・。」
「ちょっと待ったっ、駄目だよカッツアン、『オケラ』の説明して誤魔化そう
ったって、聞いてんなぁ『思案橋』でも『オケラ』でもねぇやっ、『オケラの
思案橋』ってなぁ何だって聞いてんだ、(話)はなしょぉ長くしていっつも、
うやむやにしちゃうんがあんたん手だ、危なっかしくてしゃんねぇや、
その手にゃぁ乗んねぇぞぅ。おうっ!チャンと説明しろぃ『オケラの思案橋』。」
「しゃらくせぇや、誰がいつ誤魔化したいっ、てめぇが俺んの話ん途中で
いつも『もういいやっ。』って諦めっちゃいやがるから尻切れっトンボに
成っちゃうんじゃねぇか、人聞きの悪りぃ事言うもんじゃねぇぞ、いいか
ヨッチャン!そんな了見だからてめぇは・・。」
「カッツアン!、『オケラの思案橋』だよっ、聞いてんなぁ!!。」
「分あったよ!よっしゃっ!、その汚ったねぇ耳かっぽじってよっく聞きゃがれ。
そらぁ昔の事った、長崎の思案橋の下に、オケラが2(匹)しき住んでた。
どうして2しきだか分かるかヨッチャン?。」
「駄目だよっ、横道んに逸らそうったって、そうぁ行かねえんだ、今回けぇは、
先行ってくんねぇ。」
「おお!、マジだねぇやけに。そん2しきのオケラにある時てぇ変な問題でぇ
が起こったぃ、そこで2しきのオケラは夜も寝ぇで考げぇた、なっ!、
これが『オケラの思案橋』だ、解あったかっ。」
「ってやんでぇ、べらぼぉめぃ!、そんで終わりかい?。随分スッキリして
やんねぇ、えっ、スッキリし過ぎじゃぁねえか?それじゃぁ。いつものカッツアン
らしくねぇや、俺っちにゃぁ解らねぇスッキリし過ぎて!。」
「五月蝿ぇなスッキリ、スッキリって、あったぼうよぅっ!こっつら江戸っ子でぃ
、ハッキリ、スッキリが粋ってもんだ、ウダウダ「スッキリ」ばっかしゆぅやつぁ
野暮ってもんでぃ。」
「そんじゃ俺っちもスッキリ聞くがカッツアン、そん2しきのオケラを見たなぁ、
どこのどいつでぇ。」 「そんなもん決まってるじゃねぇか!俺でぇ。」
「いつでぇ!。」 「そんなもん忘れたぃ、さっき言ったろうが『昔の事った』って。
しつけぇな〜。」 「ってやんでぇ、今日と言う今日は逃がさねぇんだあらっ、
覚悟しゃぁがれ!。そんじゃぁ、(最)せぇ後に聞くが、何の問題でぇが有ったん
でぇ、2しきのオケラによっ?」
「何でぇ、(さては)さたぁ俺の話しょぉ聞いちゃぁなかったなっ?
ヨッチャン。」「冗談言うねぇ、まだ聞いてねぇや、2しきのオケラの問題でぇ
なんてっ!!。」 「しゃぁねぇなぁ、じゃっ、も(一回)いっけぇ話してやるよ。
次ぎぁいやだよ、俺ぁ嫌ぇなんだ、しつっけぇのが。」
「おう!ウダウダ言わねーで、サッサと言って見ろい、2しきのオケラの問題ぇ!」
「だあらよぉ、25人だよ問題ぇは。」
「何でぇ、そりゃぁ?キャンセル待ちの話じゃぁねえか?。」
「決まってんだろっ、さっき言ったじゃねぇか、こんだぁ分あったかっ。」
「(又)まった、うまく誤魔化されちゃってぇ。聞くんじゃぁなあった、『オケラの思案
橋』何んか、ったく、損 しちゃてぇ。もういいからさっ、次ぎ行ってくんねぇ。」
記 999年5月
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