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| 「面白れぇもんで住めば都たぁよく言ったもんだ、周りの人も良くしてくれる、 でもその豪華アパートメンﾄは仲間みんなの意見でそれからしばらくして引っ 越したよ、引っ越したたってすぐ目と鼻の先ぐれぇんとこのヤッパリスラム街 の中だ。 しかもそのあたりは物価がひどく安い！、鳥一匹８０ペソ、豚肉も１キロで いっしょ位れぇだが、牛肉は100ペソと高かったのをまだ忘れちゃあいねぇ。 でも昔はもっと良かった、ヨッチャンこらぁスゲー大雑把だけんど、俺っちが 初めてフィリピンに行った２５年以上めぇの１９７５年っ頃ぁ１ペソが15セント ＵＳ＄位だった、今では２セントＵＳ＄以下だ、ペソの価値は7.5分の１位に 成っちゃった訳だが、おっとどっこい違うんだ。 円はその頃１ＵＳ＄が２００円位今では１００円だ。 円が２倍に成ってペソが7.5分の１だから円ペソ換算はザット15分１だ、解りや すく言やあ、１ペソ30円で交換してたのが今では２円で交換できるって訳だ。 意味解るかいヨッチャン、だめだよ指折たって、そんなんじゃぁ足んねぇよ。 簡単に言うとその当時￥30,000だったものが今なら￥2,000で買えるってこった。 |
| なんだよそわそわして、落ち着かねえ野朗だな」 「もう我慢できねえ、チョットフィリピン迄行ってくらあ」 「チョット待った！まだ話は終わっちゃイネーよ！忘れちゃぁいけねぇのが物価の上昇、 フィリピンはインフレ率も高えんだ。 なんでえ、不思議そうな顔して、さては解んねぇな。 しょうがねぇ算術にはカラッキシ弱いおめえさんだ、解りやすく話してやっからその汚ね え耳かっぽじってよおく聞きな！。 初めて俺っちがフィリピンに行った頃米は１キロ２ペソ位だった、日本円で６０円だ、今で は２０ペソ、日本円で４０円だ、何不思議そうな顔してやがんでぇ」 「テッツアン、そらぁおかしいよ、だって昔６０円ならその15分の１は4円だぜ、その位は俺 だって・・・・。」 「凄いねヨッチャン、割り算が出来るとは思わなかったよ」 「テッツアン、いい加減ににしてくれよ、他人が聞いたら俺ぁ国の定めた義務教育も受けて ねぇみたじゃあねぇか。」 「って事は中学は卒業したって事か？」 「おめぇさん怒るよ本当に！！」 「ワリー、ワリー、冗談だよ。 さっきの米の値段鵜呑みにするなら確かに１キロ4円だがそれがインフレ、値上がりしたんだ。 ２５年前の値段が10倍に値上がりしたって訳さ。で、給料はと言うどんなに鯖読んだとこで １０倍なんて上っちゃいねぇ、フィリピン人の暮らしぶりゃぁ昔の方が良かったような気がす るぜ俺らぁ。」 「そんでっ持って沢山のスクウォーターって訳か、テッツアンもうこんな難しい 話はどっかのサイトで勉強すっからサ、フィリピンの裏の裏話をしてくんねぇかなぁ」 |
| 物価は日本の15分の１！！ |
| インフレも凄まじい！！ |
| 3階建てビル丸ごと賃貸 |
| 「おおよ！俺っちもこんな話をしたってどうせ解らねえに決まってる、話しててもチットモ力が入え んねぇや。 そんじゃぁ何からはなすかなあ〜、 いかさま博打に誘われた時の話はどうだ、２週間で７回のドロボーに入られたってのもあるぞ、 それとも俺らが経験したスリの手口あれこれってのも面白れぇぞ。」 「チョッ、ちょっと待ってくれよ、ヤマスのチョンボやトンド地区の詳しい話、ｗグループの事、 それにパレにひどい目にあったって何んだよ。おっと！そうだ、その前ぇに聞きてぇ事が 有ったんだ。」 「何でぇ、改まって。」 「いやっ！てぇした事ぁねぇんだが、今度はどんな家 なんでぇ、新しく引っ越した家っちゅうのは、又、３LDKベランダ付きかい？」 「今度はもっといい、３階建てのビル丸ごとだ、部屋は４つ、１階は1部屋とダイニングルーム、 ２階は２部屋とリビング、３階は１部屋と小さいリビングに屋上付きの超豪華版だ！！。」 「ヒエー！！そんなとこに一人で住んでいたんかい？で、今度の家賃は幾らなんでぇ、そんな デカイ家じゃぁ場所たぁ言え結構するだろうなあ」 「家賃はそんなに高かぁねえ、めえのとこより2,000ペソ上の10,000ペソよ、どうでぇ驚いたかい ヨッチャン、まあ、日本なら２５万から３０万ってとっかな、ど真ん中のマカティ迄だってすいて りゃぁ車で10分だ、地の利もいい。でもなヨッチャン、なんで俺らがこの辺を選んだかって言うと 実は訳が有る。」 「なんでえ、レコでも近くにいたとでも・・・？」 「冗談言うねぇ、違うよ、仕事だよ、俺らの所属コースはVillamor Air Base Golf Courseビラモア ・エアーベース・ゴルフクラブ、向こうの発音では“ビリアモール”だ、その近くでコースから５分位 れえの所がここって訳。でもこんなに広れぇ家に一人じゃぁ寂しいってもんだ。」 「ヤッパそうだろう、そこで、レコ・・・」 「残念ながらそれが違うんだ、パレだよ、子供２人とパレの神さん合計４人を１階に住まわせた、 ドドン事件やヤク売買の件では良く働いてくれたし、そこそこ信用もできた、って訳で一緒に暮 らす事になったんだが、これが悪夢の幕開けなんてその頃つゆにも思わなかったよヨッチャン。」 「いよいよパレさんのお話か、待ってました！だね。」 「冗談いうねぇ、俺っちに取っちゃぁ命の縮む思いだったんだから、でもその前にどうしても話して おかなきゃぁ辻褄があわねぇ事が有る。」 「何でぇ、やけに思わせぶりな言い方じゃぁねぇか、いってぇどんな事なんでぇ。」 「例の『Wグループ』の事でぇ、サワリだけでも聞ぃちくんな。」 「いよっ！！、待ってました、いよいよだね。」 記 2001年1月 |
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