現在(2007年4月)Villiamor GCCでティーチングを生活の糧にしているプロは約30人、その内VGCメンバーはわずか5人です。

ではこんなに特典が付いているのだからVGCメンバーに成った方が得では無いかとお思いでしょうが、これにはそうとも言えない深い事情が有るんです。

まずVGCメンバーに成る条件の1つとして政府発行のGABライセンスが必要条件と変更になりました、今まではこの条件は有りません、所属プロなら誰でも良かったのです。GABライセンスは通常トーナメントに出場しないプロは必要有りません。

年をとってトーナメントには出られなく成って、もうティーチングしか生きる道がないプロでもVGCメンバーに成るためにはGABライセンス取得が必要条件と成りました。GABライセンスを取得するためには幾つかの条件が有ります。

まずプロ協会の承認(PGAライセンス)が必要です、プロ協会(PGA)のメンバーフィーを滞納したり払って無い者は勿論承認して貰えません。

次に厄介なのが身体検査(胸のレントゲン写真、脳波測定書、尿検査書、等)が必要な事です、4日間のトーナメントに出て十分耐えられるだけの体力が無ければだめですし、持病のあるプロもパスしませんし勿論ドラッグテスト(覚醒剤、大麻 等)もします、しかもこの身体検査は勿論有料です。

今まではプロのライセンスが有れば、いやライセンスが無くともプロであれば、誰もがティーチングの仕事が出来たのですが、今回はそうでなく成りました。

最悪のプロは職場を去らなければ成りません、今まで溜まったPGAメンバーフィーの支払い、GABライセンスを取得するための経費(約2,000ペソ)しかも身体検査でクリアーするとは限りません。

もし身体検査で落ちたら支払った経費全てが無駄ですが、検査を先に通す訳には行きません。この特典7はプロの死活問題を引き起こしている大変な条項なのです。

Villamor(ヴィリアモル)事件簿
その1『新しいGM』

私のショップが有るVillamorに新しいゴルフショップが1週間ほど前(2007615日)にオープンしました。勿論私としては競争相手に成るのですが、この経緯がいかにもフィリピンらしい話です、面白いので一寸書いてみます。

通常一つのドライヴィングレンジ(DR)には同業種2店舗は許可しないしきたりです、これは当たり前の事で日本でも同じだと思いますが、新店舗のオーナーが新しいマネージャー(GM)との話し合いでとうとう出店する事に成功しました。

私が今の店を出す前にはやはり別のゴルフショップが有りました、その為私の出店が出来なくて当時有った店がやめるまで2年待ったものでした。それでは今度の出店を
GMはなぜ許可したのでしょう?

答えは私の想像を違わず簡単且つ常套な手段を使ったそうですがそれはご想像にお任せ致します。
兎に角新店舗のオーナーが上手く立ち回った、それに間違い無いでしょう。しかしそれ程儲かる商売ではないんですが、隣の芝生は誰にでも綺麗に見えるものらしく
半ば強引に押し通してしまったと最初は思いましたが、オーナーがフィリピン人(私も良く知っている人物)だと聞いた時、私はこれはおかしいな?っと思いました。

第一に金銭的な面で、ゴルフショップをオープンする為にはかなりの資金が必要ですが、彼にはそれ程の財力が有るとはどうしても思えませんでした、私は彼をよく知っていますがそんなまとまったお金が良く調達出来たなあっと不思議に思いました。

第二に仕入れは彼には不可能だという事です、クラブの仕入先は日本が70%、アメリカが
20%、そしてその他が10%です、彼にはそのどこからも仕入れは出来るとは思えません。
第三に、もっと大きい問題は今の
DRは後1年で閉鎖して場所を移動する事が決まっているのです、彼が知らない訳も無いのに内装工事位なら納得出来ますが、何とドライヴィングレンジの空いたスペースに店舗を新築してしまったのです、これには驚きましたし不思議にも思いました。

条件を整理してみますと彼に出来るはずもないし、やろうとする人等、彼以外にも居る訳が無いのですが、彼は気でも狂ったのではないか、っと思っていましたら、なんと裏が有ったのです。

本当のオーナーは日本人だと言う事が解った時、なるほどと思いました、日本人がオーナーならば合点がいきます。名前だけのオーナーは勿論金銭的には全く負担は有りません、全てその日本人が出資してフィリピン人は名義を貸して営業の全権限まで掌握してしまいました。

資金は幾らでも出て来ます、権限もGMお墨付き、自分の懐は痛まない、こうなったらもう彼の好き放題、何でも出来ます。

(写真が良く撮れてないので後日差し替えます)

私の店の新しい契約を今年5月に結んだ時、新しいGMはかなりきつい条件を出して来ました、その一つに修理行為は一切してはいけない、販売のみをする事、っと言う項目が有りました。わけを聴くと、なるほど確かに理屈が通っています。

修理専門のショップが敷地内に有るので修理はそちらに任せ、販売だけにするのが筋だというのです。
私は書面で答えました、「話は良く理解できる、しかし修理を全部やめる訳にはいかない、販売した商品のアフターサービスも有るし、店の商品の修理もある、それだけな許可してほしい。」それともう一つ、「修理専門のショップには商品販売をさせないで頂きたい。」

勿論以前から付き合いのある修理をやっている親父がゴルフクラブを売っているのは承知していました。
結局修理の件は私の申し出は通りましたが、外での修理は禁止されました(写真参照)
半分うやむやになってしまったのですが、その理由はそんな小さな事でなく、新店舗の話が湧いて出てきてそれ所ではなくなってしまった、っと言うのが本当の話で有りましょう

もう何でも良くなってしまった、同業種1店舗の原則なんかクソッ食らえの状態に成っています。
目の前にニンジンをぶら下げられた馬は、走りたくなくても走りますし、もしニンジンを食べたなら馬主の言う事を聞かざるを得ません、何たって新店舗は何でも有り、ゴルフ用品販売から修理までどうどうの総合ショップです。

ニューショップはかなり広い、私のショップの3倍は有ろうかと思われます、しかしその広いショップに有る商品は両手の指で数える程で私のショップの50分の1にも満たない貧弱なものです、しかもそのほとんどがミズノとテーラーメイドの委託商品で、これも日本人は全く解らない状態でうまくやられているのではないかと勘繰りたくなります、商品が全て委託に頼っている事を日本人オーナーは解っているかどうかも怪しいものですが、手口は色々考えられます、商品代金を先取りして、数合わせに委託商品を引っ張って来る、何て事もやられた日本人が前に居ました。

その上商品の値段がバカ高い、多分日本人オーナーは素人でしょう、全て彼の言い成りになっている可能性が大です、もう先は見えていますが最後には一波乱有るかも知れませんそもそも事のきっかけは全て新GMが赴任して来てからの事です。

GMが新しく赴任して来たのは今年の3月ですが、最初の内はこんな人もフィリピンには居るのかと思った程の仕事熱心で律儀な軍人そのものの様に見えました。
私の所属するゴルフクラブは3つ有ります、Villamor GCC、 NavyGC  Mactan GC です。

所属が3つも有るのは本当はおかしい事なのですが、店舗の関係上や、ティーチングの関係から、いつの日か3つのゴルフ場の所属と成ってしまいました。

今その1つがVillamorです、他のコースのシステムもVillamorのシステムも大同小異で大差有りませんが、 今度赴任してきたGMが取った独特のシステムはプロにとっては死活に関わる問題を起こしてしまう結果となろうとは彼自信も思ってもいなかったのかも知れません。

GMの仕事熱心さに驚いた他に、もう一つ驚いた事が有ります、今度のGMは全くのゴルフ音痴、普通はゴルフが良く解る、迄は行かなくとも、ある程度はゴルフの知識が有る人が抜擢されるのですが

今まで1度もゴルフクラブを握ったことの無い人が、ゴルフ場の総責任者であるGMに抜擢される事自体が天変地異の様な出来事でした。
勿論当たり前の事ですが、軍人をリタイヤしたばかりです、商売する事さえ無理な事なのに、全く知らない世界に全責任と全権限を持って赴任させらたのです、いや勿論命令ではなく彼が希望して来たのですが。

問題はここから始まります。
GMに成る人は任命制と言うか指名制です、Villiamor GCCは空軍の所属です、指名するのは現役の担当軍人(
Charmanと称するCM)このCM一人の殆ど独裁でゴルフコースは運営されています。

しかし直接現場を指揮するのは指名されたGM,指名されるのは今まで100%退役軍人のしかも大佐以上でリタイヤした人でCMの元上官です、ですからCMが変わればGMも変わると言う事です。GMのポジションは退役軍人の天下り先、しかも取って置きの特別なポジションです、直属の上官だったGMがゴルフ音痴だった事で今回の新CMもやはりゴルフ音痴です。軍人の多くは直属の上官の趣味を受け継ぐようです。

全くゴルフ音痴のGMはどうして良いか解りません、そこに上手く取り入った一人のプロ(仮にAプロとしましょう)が居ます。彼はGMに色々とアドバイスをするのですが、実際は自分の都合の良い方へとGMを引張って行ったのです。

そして彼は実権を握ったと勘違いしたのか、プロに対するゴルフ場のシステムまで大きく変えてしまいました。

プロがVillamorでティーチング行為をするのには3つのライセンスが必要です、
写真1、PGAライセンス、(プロゴルファー アソシエイション)通称プロライセンス
(プロ協会発行)

写真2、興行許可証(Games and Amusements Board)通称GABライセンス(政府発行)
写真3、ゴルフコース所属ライセンス、通称アクレディッテド(accreditedID。(所属コース、又は練習場が発行)
以上が必要です。

今回問題に成っているのは3、のアクレディッテドIDの発行問題です。今まではこのカードが無いと、コース所属とは認められず、数々有る特典が得られませんでした。

特典1、グリーンフィー特典(150ペソ)、
特典2、練習ボール特典(1日5箱まで無料、それ以上は通常の50%引き)1箱40球、30ペソ
特典3、レッスン希望者へのプロ紹介(これは順番待ち)、
特典4、クラブ主催の大会への参加、
特典5、キャディー無しラウンド(通常は必ずキャディーをつけなければ成りません)この特典はとても大きな特典で超貧困プロにとってはとても嬉しい特典です。
特典6、Villiamorプロゴルファー協会への加盟、これにより所属が認められます。

今回こに加えてとんでもない条項が付きました、それが次の特典7です。

特典7、Villiamor GCC においてティーチング行為が出来る。一見なんでも無く当たり前の様ですが、これが実は大変な事なんです。
今までこの特典7が無い時はプロならば誰でもティーチングする事が出来ましたが、これからは全てアクレディッテドIDを持たない者、言いかえればVGCVilliamor GolfClub)メンバーで無い者はティーチングが出来ない事に成ります。

Aプロが仕組んだ事とすぐ知れました、プロ連中は大変な騒ぎです。

VGCメンバーで無いプロ、っと言いましてもDRが出来た時から居るプロですが、彼が昔からの自分の生徒にティーチングしていた時の事です、Aプロが彼の側に行ったかと思うと耳打ちします、勿論内容はティーチング禁止の事です、言われたプロは生徒にその事を告げ、謝っています。

GMの命令です、表面上はそれをAプロが忠実に遵守しているだけなのです、何処からも、誰からもクレームを出したりやコンプレインするプロ等居るはずも有りません、何たってGMの言葉は法律そのものですから。そんな事が度々有りほとんどのプロ連中も、不承不承VGCメンバーの登録をしましたが、それから3ヶ月経った今でも条件をクリアーできないで居るプロが10人も居ましたが、ここでは仕事が出来ないため他のドライヴィングレンジに移っって行ったプロも大勢居ます。

その他新GMになってから今までのシステムから変更に成った条項も沢山有ります、例えばVGCメンバーの特典も変更されました、前出の特典2、練習ボール特典(1日5箱まで無料、それ以上は通常の50%引き)も、今では1週間で4箱まで、と変更されましたし、特典5のキャディー無しラウンドも禁止となりました。その他プロに対してだけではなく全てに置いて非常に厳しくなりました。

まだ彼の任期は始まったばかり、何年GMとして此処Villiamorに居るか判りませんが、これからも問題が沢山生まれて来る事でしょう、しかしGM自身が自分が問題の根源だと言う事が解る時は多分こないまま次のGMへと引き継がれていく事でしょう、我々プロは早くその時が来ないかと願うばかりです。

フィリピンとは時に自分を殺し、 妥協の苦しみを堪えた状況の中で生きて行かなければ成らないのです、フィリピンの日々は殆どラッキー、アンラッキーで古い日が暮れそして新しい日が明けます。

写真1
PGAライセンス
写真2
GABライセンス
写真3
Accredited ID