目から鱗のティーチング!!! |
ゴルフのティーチングって本当はどう言う事なのでしょう? 私のティーチングする際のモットーとして全ての生徒に対し共通のスタイルが2 つ有ります、1つはまず生徒の長所を見つける事、次に短所を見付ける事、 これによりどの様なスィングを身に付けてもらうかの目安を立てます。 もう1つは先ず頭でスィングを理解して貰います、どう言う事かと言いますと、 それはスウィングを頭で納得出来なければ体がうまく反応しないと言う事です、 例えば『頭を上げるなHead upだ』とか『玉から目を離すなlook upだ』、 『ハンドダウンが足りない』『玉から体が離れすぎる』とかティーチングを受けた 人なら誰でも注意されそうな事です。 それではさてどうして『頭を上げてはいけない』のでしょうか?どうして『玉から目 を離してはいけない』のでしょうか?又、どうして『ハンドダウンにしなければいけ ない』のか『玉から体が離れ過ぎる』のはスウィングに対してどの様な障害になる のでしょうか?。 これらをはっきり頭で理解出来ているのとただ言われるままにやっている『体で覚 えろ』とでは大変な違いが出てきます。 スウィングを練習する上で、頭で理解できたからすぐに体が反応してくれる程 簡単には行かないのですが、『体で覚えろ』とでは体が覚えてくれるまでの時間 がかなり違います、私が始めてティーチングを受けた30数年前の指導者のほと んどがこの『体で覚えろ』スタイルでした、それは当時ゴルフだけに限ったことでは 有りませんでしたが。 それではゴルフをティーチングするとはどう言う事でしょう。 |
ゴルフはマナーとルールに則って、限られたホールをいかに少な いストロークでホールアウトするかを競うゲームです。 その事からして、ティーチングとは、ただスウィングを指導するの みならず、『ティーチングを受ける人の持っている能力を最大限に 引き出す事』、と言えましょう。 ゴルフと言うスポーツに必要な要素はショットでより正確に、ある いはより遠くへボールを飛ばす事だけではありません。 アプローチ、パッティングではどれだけの加減でボールを打つかと 言う事や、又様々な特殊なショットも要求される事も少なくありま せん、高いボール、低いボール、フック、スライス、それに加えて 風の計算、ライの状況判断、グリーンまでの高低さによる距離の 増減、等々。 その他これら目に見える要素の他に、内面的な『心の動きを自己 コントロール』する事さえ要求されるスポーツです、いや実の所こ の『心の動きを自己コントロールする事』がもっとも困難で且つ重 要な要素と言えます。 私の生徒の中にも練習では素晴らしいショットが打てるのにコース ではそのショットが出ない、と嘆いている人はかなりいます、それ どころかボールが無い時のスウィングとボールをセットしてのスウ ィングがまるで別人と言う生徒さえ少なくありません、これこそ 『心の動きを自己コントロールする事』が出来ないのが原因です。 |
例えば他の項目(『プロ』と『アマ』の決定的な違い・・・)でもお話いた しましたが、池を前にしてのショットで『池に入れたく無い』その次に 『池に入れない様に打とう』という『心の動き』を当然と思っていませ んか?もしそうでしたら、これがもう『心の動きを自己コントロールす る事』が出来ていないのです。 なぜかと言えば、『池に入れたくない』と考えた瞬間その事だけで頭 がいっぱいに成り、自分のスウィングをする事など忘れているからで す、そして結果は『ヤッパリ入った』又は『入らなくて良かった』のどち らかです。 それではこの場合どうすれば『心の動きを自己コントロールする事』 が出来るのでしょうか?心のコントロールとは自分でどう考えるのか と言う事です 『池に入っても良い、自分のスウィングだけをする』、この場合こう考 えれば良いのですが、但し、本当に心から『池に入っても良い』と思う 事が大切で、口で唱えるだけではいけません、そしてもし池にボール が入ったら、『自分のスウィングが出来なかった』と納得する事です。 これを読んで「な〜んだヤッパリ入るのか!!」と思った方は、お解か りでない、どんなトップ・プレイヤーもどんな神業的方法でも絶対に池 に入らない方法など有り得ないと言う事を。 前出のボールの有無でスウィングが変わる人も、実はこれと全く同じ 心境なのです、要するに『チャンと当てたい』『遠くに飛ばしたい』 『良いボールを打ちたい』等々の『欲』が自分のスウィングを しようとする邪魔をするのです。 練習をしていて急に当たらなくなった時これが原因である事が大変多 いのです。 |
それでは次に『基本のスウィング』とはなにか、です。 『足は肩幅程度に広げて』とよく言います、これは主に体重移動に 関係してきます、もし足を揃えてスウィングしたら体重移動は やりずらくて仕方が無いし、広げ過ぎても同様です。 それが『肩幅』に落ち着いた訳ですがこれとて体重移動が苦手な 生徒にはそれ相応の広さに矯正せざるを得ません。 『頭を上げずに』これもよく注意さえるでしょう、確かに頭が上がると スウィングにとって色々弊害が出て来る事は事実です、当然の事な がらクラブヘッドが上がりトップボールが出易くなります、横へのスラ イドが出来ずらくクラブがアウトから入り易くなります、もっと酷いヘ ッドアップですと右肩が下がりよく言うダフリの現象さえ出てます。 ここではヘッドアップの原因に付いては割愛いたしますが、その他 『左腕を伸ばす』とか『右ひざは動かさずに』とか 『肩は90度、腰は45度』とか、とか、とか・・・・。 全てこれにはそれなりの理由が有りますから、注意する事は必要で す。 しかしゴルフスウィングには『普遍の原則』と言うのも有ります、これ とてもあくまでも原則の域を出ませんが・・・。 次に述べます事柄の理由は他の機会で述べるとしまして、例えば、 『自分のスウィングを造り、そのスウィングに合わせてボールをセッ ティングする。』これがゴルフスウィングの基本中の基本、『アドレス では適度のハンドダウンをする』(実はこれがとても重要な事なので す)。 『左手主動のスウィングをする』 『自分の体重移動に合ったハンドダウンと両足幅を探す。』 『ダウンスウィングではグリップエンドを真下に引くように動かす』 (他にも言い方は有りますが、ようはレイトヒッティングをしなさい と言っているのです) その他『右サイドの壁を作りなさい』 『腰は左になるべく水平移動して左サイドの壁を作くるようになさい』 等それこそ訳が判ら無く成る程有ります。 『普遍の原則』はほとんどの人に当てはまり 『基本のスウィング』は個人個人の身体能力によって変わって来ると 言えましょう。 故に『正しいスウィング』とは『普遍の原則』は当てはまっても 『その人にとって正しいスウィング』には当てはまらず 『基本のスウィング』を個別にアレンジしたもの と考えて下さい。 記 2007年1月 |