しかし月2回の給料でも1週間目にはもう金が無くなって『前借お願いします』っと行って来る、次の給料の時、支給額が少なくなる、そして又前借、きりが無いので支給日を3回にした、10日、20日、月末である。 これも駄目だった、同じ事の繰り返しだが、少し改善が見えた、前借の回数が減ってきた、そこで今度は週一回の支給日にして見た、前借をする奴は全く居無くなった。それから給料日を毎週土曜日にしてもう3年に成る、昨日月末で今日給料日、手持ちが不足の為、午前中のティーチングを終わらせた後、キャッシュディスパンサーで金を引き出し、一旦そのまま家に戻り、シャワーを浴びた。午後のティーチングにはまだ少し時間が有ったので一寝入りした。 その時財布をズボンのポケットに入れたまま自分の部屋へ脱ぎっぱなしにして、下に降りて来てパソコンの傍で寝た、これが悪かった、部屋に鍵を掛け忘れた。 1時間ほど寝て、午後のティーチングに出かけ、給料を運転手にショップへ届ける様言い付けた時、金が足りないのに気が付いた。 『やられた!!』っと思った。こんな事をする奴はノイしか居ない、彼には盗癖がある。 又寝ていた時に金を盗まれた、以前ここに越してきた当事、メイドにこの時 とうとう我慢が出来なく成って又やってしまった、悪い癖が出てしまった、何度もこれで失敗をしているのに、その度にもうするまい!、こんな事をしていてはいつかどん底に落ちる!、心底解ってはいるはずなのに、悪い虫が起きるとその事も忘れてしまう。 前の所も同じ失敗をした、親父に紹介してもらった所でも悪い癖が出て居られなくなり逃げて来た、しかし仕事も無いし、金も無い、おまけに寝る所も無ければ今食う事も出来ない、弱り果てて以前世話になった事の有る人に何とかしばらく世話になれないか頼みに行った 。 この人には昔から世話になりっぱなし、大分前この人までも裏切ってしまった事もあって、今更顔を見せる事など出来たガラではないのだが、もうここしか頼むところが無い。 その人は昔の事など何も言わないで受け入れてくれた、涙が出るほど有りがたかった、住まわして貰って3ヶ月になる、その間食事の心配も無く、たまに小遣いまでくれた、そんな人を事も有ろうに又裏切った、もう二度と顔を見る事は出来ない。 ノイが俺の家に食うや食わずに困りきって訪ねて来た時、『又何かやらかして困ってるな』とピンと来た、彼は学校は出ていないがバカな奴ではない、気も利くし、やる事にソツがない、何をやらしてもそれなりにこなす、大分前に俺が有る一時面倒を見てやっていた時が有る、まだノイが15歳位の時で そして今度俺の財布から金を盗んだ、わずかである、25,000ペソ入っていた内の2,500ペソである、知り合いの財布から盗む時の常套手段、少しならばバレないだろうと言う浅はかな考えからである、しかし今回は運転手夫婦に現場を押さえられてしまった。 しかし全部やられなかったのは不幸中の幸いか、中のライセンスやID等が無くなったら今頃日記なんか書いていられなかった、ノイは俺の顔を見る事が出来ないで逃げた。 全く気分の悪い一日だ。 |