5年間愛用の携帯電話

「長年愛用していた物が壊れて使用できなくなる、他人にとっては取るに足り無い物でも当人に取っては何か寂しいような、遣り切れない気持ちになるものです。」
こんな記事を他のサイトで見た事が有る、その記事を読んだ時はそんなものかも知れないな、っと思ったものだが、ホントにそうだろうか?。
昨日5年位(もしかしたら4年)使用していた携帯がとうとう壊れた。昨日酒を飲みながら思い出した事が有った、セブへ伝言を忘れ、時間も遅いので忘れない内にメールを送ろうと思って携帯を取り上げると、表示が何も出ていない、1時間前に使った奴である。
一昨日も同じ事が有って、その時はバッテリーを1度抜いてから元に戻したら、機嫌を直した。今度はそう上手く行かない、全く反応なし、こんな事はこの5年間全く無かった、イヤ!待てよ!こいつは2代目の同じ機種でまだ2年位しか使ってない、前代の同機種の携帯は調子が悪くて今のに取り替えたのであった、全く同機種のため交換したと言う感じがしなかったのである。
仕方が無いので今日を待って修理に行った、これを買ったショップはマカテイの『マカティ・シネマ・スクウェアー・センター』の2階に有る、ここには同類の店がおよそ100件も軒を連ねている、その内の一軒を長く懇意にしている、プリペイドカードも付属品も全てここで買う、特に理由は無い、特別安いわけでもないし、特別親切でもない、唯、何と無くここへ足が向く。
『動かなく成っちゃった!!』『もう古いから新しいのを買ったらどうですか?』『なんで新しいのが必要なんだ?電話が出来て、メールが送れれば十分じゃないか』『だってこれ、表示も白黒だし、カメラもついてない、インターネットも出来ないし、第一かっこ悪いよ、日本人がこんな古い携帯持ってちゃ!』『そんな事ァ余計なお世話だ、俺は色盲だから色は見えないの!写真を取る機会なんて全く無いの!インターネットも出来ないの!、それに俺は日本人じゃないの!!解った?』『嘘ばっかり言って!、今俺の写真や、周りの写真撮ってたじゃない!』
『見てみろ!これはカメラだよ!携帯電話じゃねえや!!』『又、訳の解らない事言って!』『カッコ悪い携帯が好きなんだよ俺は!、本人がカッコいいんだから、これ以上は必要ないんだよ!、お前の携帯見せてみろ!』『なんで?』『いいから見せろ!・・・最新式か?ほら見ろ!お前は顔が悪いからカッコいいものを持たなきゃ女にもてないの!!』『冗談でしょう?こんなイイ男捕まえて』『ヨシ!解った!認めよう、お前はイイ男だ、だからこんなにカッコいい携帯は必要ない!俺のと交換だ!!』『お買い上げですか?』『なんで?交換だよ、俺のと』『これ、店のサンプルで店員は皆持ってるんです。』『もういいから俺のカッコいいアンティーク携帯を直せ!!ノロマ!』こんなやり取りも、常連なればこそ、だからここへ足が向くのかも知れない。
色々手を尽くしてくれた最終回答は、「直すより買った方が安い」であった。確かにそう宣告された時には空しい気分に成った。『同じのを探せ!!』『もうこんなの有りませんヨ!、今無いので無くて、1年前から今までズーっと有りません。だいたい何年前の機種か知ってますか?これ、私も久しぶりに見ましたよ、懐かしいナー!』 『シャラクセーやい、俺はこれじゃなきゃ駄目だ!、何とか見つけて来い!!』『私の言う事が信用できないのなら、自分で探したらどうですか?ここ全部で100件位店が有りますから、ヒョットしたらヒョットしますよ、でもまあ、99.99%は無理ですがね』
『よーし、見てヤガレ、今探してクラー!!』ホントに俺は全部の店を隈なく探し回った、理由は3つ、使い慣れていて、又新しい機種の操作を覚えるのがメンドイから、それにもし見付ければ絶対安いはずである、それにチョッピリ愛着が有ったからだ。
しかし無かった、5年も前の機種なんかフィリピンと言えども使わないので有ろうか?他の場所を探せば・・・、とは思ったものの、忽ちはどうする?携帯が無きゃ困るだろ?、諦めるっきゃなかった。『おい、いい男!何か安いの出せ!!』『ねッ、ヤッパリ無かったでしょう?』『今は忙しいから探す時間がない!!、でもキット有る!』『1時間以上も探してて、忙しいんですか?』『ウッセエ!ツベコベ言わネーで早くこの店で一番安いのだせ!!』
こうしてやっと新しい中古の携帯をP5,000で買って来た、勿論2度と使わないであろう、殆どゴミになってしまった古い携帯も大事に持って帰って来た。